第5話 休日
美しい街が見える。高台から見渡す街。白い建物や茶色をした建物、高い建物に低い建物。さまざまなものが混じっているが美しい。いや、さまざまな物が混ざっているから美しいのかもしれない。高台から街を見下ろしてそんなことを思う。今日は晴天だ、それもあってかより一層美しく見えた。
高台からしばらく見渡していたとても若い女性はそろそろいかなくてはと、独り言をいうとゆっくりとした足並みで街へとおりていった。
「で、大精霊の欠片は1つしかないわけだ」
「そうだ、ここ数年欠片をあつめたやつはいない」
「ちょっと、厳しいと思うんだけどな?」
「そうかも知れぬ、だか今年は例年よりも厳しくなる」
窓から差し込む光がまぶしいのか窓にはカーテンがしてある。カーテンはとても高級そうで、その近くにあるデスクもとても立派で高そうなものだ。
そのこのデスクに座る初老の黒スーツ姿の男。対峙するはとても若く先ほど高台から街を見ていた女が用意されている椅子に座っている。若い女性は真剣な表情の黒スーツ姿の男とは裏腹に友達と話すような口調、態度で黒スーツ姿の男に接している。
黒スーツ姿の男の近くに立っているやや若い目の女性。いままで女性は口を閉ざしていたがここで初めて口を開く。
「あなたにお願いしたいのは先ほど申し上げた人物の護衛と監視です。貴方に直接動いてもらいたいところなのですが例の組織が本気で潰しにかかってくるでしょう。そうなれば貴方といえど太刀打ちできないでしょう。先ほど申し上げた人物なら不審に思われることはないと思います。なので貴方はそれをサポートする形でお願いします。分かっているとは思いますが、本人に気づかれないよう」
「へいへい、分かってますよ。いっしょうけんめいがんばりま〜す」
「過程などどうでもよい、結果を残してくれ最凶最強(ファントム・キル・ブルー)さん」
(・・・・・・。あんたはそう呼ぶんだね・・・)